アラスカの世界を体感する

アートと生活

LOUIS VUITTON 没入型インスタレーション

エスパス ルイ・ヴィトン東京「New Ocean: thaw」

没入型ディスプレイにより再現された氷河の世界。
地球の息吹きを感じる環境音と人為的な電子音の融合は、シフトした空間を生み出している。意識の内部へ、身体の内部へ、深く染み込むような響きを体感するインスタレーション。

ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON) 表参道店内のアートスペース「エスパス ルイ・ヴィトン東京」で開催の、アメリカ人アーティスト、ダグ・エイケン(Doug Aitken)の展覧会。


《ice forms VII》2008年
《New Ocean: thaw》、2001年の制作用スチル
Courtesy of the artist
© Doug Aitken

このたびエスパス ルイ・ヴィトン東京は、アメリカ人アーティスト、ダグ・エイケンによる没入型インスタレーション《New Ocean: thaw》を紹介する展覧会を開催いたします。本展は、これまで未公開のフォンダシオン ルイ・ヴィトンの所蔵作品を東京、ミュンヘン、ヴェネツィア、北京、ソウルのエスパス ルイ・ヴィトンで展示する「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラムの一環であり、国際的なプロジェクトを通じて、より多くの人々に所蔵作品に触れる機会を提供することを目指しています。

ダグ・エイケンが初めに学んだのは雑誌のイラストレーションでした。1990年代中頃から取組みはじめた映像制作は、ポップアートのイメージから大きくインスピレーションを受けたものでした。エイケンの多くの短編映画やインスタレーションの中心を占める人物像は、流れの構成や、幅広い舞台装置の構成においてその機能を発揮します。風景はエイケンが好むもう1つの題材であり、新たな種類の自然主義の要素が強く見られます。テクノロジー、エンターテインメント、コミュニケーションのコードに熟達したエイケンの作品は、「見えない風景」の描写を模索します。それは、移動、磁気変動、情報、そして周波数に深い影響を受けた景色です。

《New Ocean: thaw》(2001年)では、抽象化の一歩手前とも言えるイメージが万華鏡のようにめくるめく映し出されます。そこに見えるのは、アラスカの景色、その空、解けゆく氷河です。自然の広大さに関連して生じる、ロマンティックな感情に迫るこの作品の投影形式(ほぼ半円形をなすように配置された3面スクリーンを2組設置)は、19世紀のパノラマ絵画を彷彿させます。しかし、エイケンが広大さの詩情を新たな視点で捉えている今この時は、環境の大惨事が際立つ21世紀の夜明けです。固定したイメージ(氷)であると同時に、動くイメージ(水)でもあるこの作品は、絶え間ない変化が発するエネルギーと風景のエントロピー的な 変質を通して、摩擦を生み出します。太陽は、色収差による光のフレアを呈して崩れ散乱する一方、氷河の音は編集され、電子音とミキシングされています。

《New Ocean: thaw》は、展示環境におけるスクリーンの構成が際立った特徴となっており、エイケンは編集とサウンドによって、単純な枠組みを超えて、根本にある知覚概念に向き合います。エイケンの映像作品は、20世紀の実験的なアヴァンギャルド映画制作の痕跡と、ナレーションや表現を超えたより幅広いアプローチの概念を伴っています。エイケンの映像は、単なる視覚的知覚の枠を超えた、身体感覚に近い特性を帯びます。

展覧会概要 展覧会「New Ocean: thaw」
会期:2020年11月13日(金)〜2021年3月28日(日)
会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京
住所:東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル 7階開館時間:12:00〜20:00
※休館日はルイ・ヴィトン 表参道店に準ずる
※入場無料・予約不要
※会場内の混雑防止のため、入場を待つ場合あり
【問い合わせ先】TEL:0120-00-1854

エスパス ルイ・ヴィトン東京

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